課「ちょっと次の依頼、普通の依頼で、必要なスタッフが少数だったら、あやちゃん連れて現場に行ってくれ」
二「現場?何でですか。オペレーター業務でしょ、あたしたちの仕事は」
課「このへん話すと長くなるんだけど、人材育成課のほうで新入社員が4人入って教育担当としてやってるわけだ」
二「あー」
課「去年もそうだったけど新入社員がスタッフの教育に携わるとこっちに回ってくるクレームが増えるじゃない。で、あいつらって『新入社員を教育しながらスタッフ育成をしているため、多少の不備は生じます』とか言ってきてうっとうしいじゃない。あれは本来教育すべき連中が4月、5月にサボる口実だと思うんだよな」
二「まあ、言ってきますね。でも最終的には去年もそうだったけど全部向こうのせいになるんだからそこまで問題じゃないっつーか」
課「それだけじゃ気が収まらない。今年はこっちから釘を刺しておきたいんだよ。上に、明確に人材育成課だけの問題だってことを早めに知らせたいからな、現場に社員をこっちから投入して成功させて、あいつらのプライドを刺激すればいい。違う課の新入社員がわざわざ出向くほど、この時期の人材育成課は信用されてないってことになるからね」
二「う~ん…そうなんですよね。けど、それは比嘉中課長と神楽坂の責任でしょう。あやちゃんが現場に行くのは違わないっすか?うちと向こうがケンカしても」
課「それだけじゃないよ。それだけだったらあやちゃんでなくて、僕や二ノ宮さんが行けば済む話だ。けど、二ノ宮さんが現場に行くときって好奇心とか、依頼料とは別途に出るご祝儀目当てで行くでしょう」
二「ん~。否定はしません」
課「ああいうのはもう会社としてよくないからやめようって。その辺のルール決めを考査するために何回か、社員がスタッフとして現場に行って、その賃金はどうなるのかを明確に定めようって重役会議で上がって、意見を回収するため今月は何人か現場経験のない社員にスタッフとして現場を回ってもらおう、それで意見を募ろうってことになった」
二「でも、それは明確に決めてないから直接現場に行きたいって気持ちになるんであって」
課「それだ。それが問題だ。その最たる例が山瀬だ。あいつのカウンセリングとやらは、辞めたからいいけどいずれ問題になってた。勝手に会いましょうって言って会って、額を決めるのは他の誰でもないあいつだったんだもの。費用は誰もが納得いく明確なルールを作ること。別に締め付けようってだけじゃないよ。二ノ宮さん、直接現場に行ったあと手続きを面倒くさがって賃金をもらわないでしょう。そこんとこもちゃんと給与に反映されるようになるから、協力して」
二「あー。はー。わかりました」
二「そんなこんなで次の依頼の電話、現場に直で行くことに」
あ「 (・`ω・´) すごく納得いかない話です」
二「まあなあ」
あ「人材派遣課なら現場入る必要はまったくないって面接のときに言われたんですけど!どうして人材育成課の問題にあたしたちが立ち入んなきゃいけないんですか?課長が人材育成課に行って怒ってくれば解決するもんじゃないんですか?」
二「向こうの比嘉中課長がまた、自分より上の指摘にしか耳を貸さない人だからね。ちょっと搦め手にもほどがあるにせよ、やり方としてはあながち間違いではないかな」
あ「うちの課長って向こうの課長と仲良くないんですか?」
二「性格が真逆だな。仲が悪いかって言うと、まあそうなのかもしれない」
あ「二ノ宮さんと神楽坂さんも仲よくないですよね」
今日のダブルスポイラー…
9-5 (神奈子) 御柱「メテオリックオンバシラ」…157枚
9-6 (ケロたん) 鉄輪「ミシカルリング」…40枚
簡単。特に語ることはなし。
ただちょっとここ最近感じてることだが、LV9~12まで使われてる「無間の鐘」っていう神曲あるだろうが。この曲じゃなかったらもっと俺は何度も何度も心が折れてると思う。こんな静かな曲なのに負けずに頑張ろうと奮起させてくれる。イントロの不協和音ギリギリのピアノ和音なんか最高だ。
ただやってて思うんだが、この曲、LV11のキャラには全然似合わないぞ。なんか違和感を覚えるな。さとり、こいし、イク、白蓮には似合うとは思うんだが。てんこには何か違うし、神奈子とケロとぬえのテーマには絶対ならない、と思う。※youtube版はこちら
おはようございます。こんにちは。こんばんは。ちょっと今日はうpが遅れたな。
えーと今日はふと思い返した弁慶について。
というかこの人、僧兵だったんだな。なんか妙なかぶりもんしてると思ったら。
僧兵が刀999本も集めるなよ。
(wikiより抜粋)
弁慶は猿楽・能の『安宅』やそれを歌舞伎化した『勧進帳』でも主役を張っている。
(中略)
「一行の中に常に傘で顔を覆っていて不自然な行動をする者が義経に非常に似ている」と富樫の部下が言い出したため、なおいっそう疑われてしまう。だが、そこでも弁慶は機転を利かせ今度は手に持っていた杖で「お前が義経に似ているために、あらぬ疑いをかけられてしまったではないか!」とののしりながら主君である義経を何度も何度も殴った。 『いくらなんでも杖で主君をぶつ者はこの世にいるはずが無い』と関の者たちにそう思わせることに成功し、一行は無事に関を越えることが出来た。そして弁慶は、無事関を越えられた後、主を殴った事について義経に泣きながら謝った。という筋である。
要するにマッチポンプじゃねえか。
何だろう。このネタ使って結構大きめな記事が書けそうな気がする。いや、きっと今の状態だと書けないが。
みんなが忘れたころに書こうと思うんだが、その頃はきっと俺もこんな話忘れてるから永久にその記事は封印されるのである。俺の無意識の心のうちに。
これが本当の、内弁慶。
そしていつの日か思いだそうにも思いだせない。きっと記事のネタがなくて泣きそうなのに。
これが本当の、弁慶の泣き所。おっと、誰か来たようだ。
今日のダブルスポイラー…
11-1 (神奈子) 通常弾幕…13枚
( 'o') おおっ!?噂通り簡単…
11-2 (ケロたん) 神桜「湛えの桜吹雪」…467枚
LV11は簡単とか言った奴はどこのどいつだ。
ごきげんよう。狐です。
ふとしたとき この実況主と俺が何か似てる、という声が上がったので、この人の動画を一通り見たけど。
ええと。俺と似てるようで、全く別の性質、存在だと思う。
※youtube版はこちら
なんだろうねえ。これは狐的性質とは違うもんだと思うよ。これはエンターテイナー。きっとこの人は、俺と違って鳩を豆鉄砲食らったような顔をされるのは好きじゃないと思う。俺が書き物に据えてる目標のひとつは、読んだ人が紙猫芝居を見た後のような感覚を受けさせること、だからね。
ただ俺が唯一共感できそうになったのが、この人の動画のコメで、例えばマリオ3を
これは俺のブログにも言えることで、俺が一番嫌いなのは「記事の段階で完結してること」をほじくり返して突っ込まれたり、無理に話題を広げようとしたり、記事を全部読めばわかることなのに記事にしたことの結果や経過を質問してきたりする輩が本当にうざい。本当に見に来ないでほしいと思う。いや、見るのはまだいい。言ってくんな。気分悪くなるから。こんだけ言っても「そういう優しい人もいるんだねー」とか言われるんだぜ。意味をわかってねえのか。
で、こういう連中って二ノ宮優有シリーズ読まねえの。読んでも理解してねえの。で、「キャラクターの名前とか自分で考えるの?」とか、ひどいのになると「出だしだけ読んだんだけど実話?」だとよ。ピントが完璧にずれた発言を俺にぶちかますの。消えてくれ。「話の意味がわからない」って言われた方が120倍ましだ。
というわけでアメブロをやめてこっちに移ってきた理由は実際のところ文字色とかサイズが変えれることではなく、最近そういう俺の世界観を何か誤解してる人が見はじめて(で、得てしてそういう人はアメブロにいっぱい生息してるらしく)何か勘違いしてんなあ、と思ったからである。いわゆる雑文書きってアメブロにいないっぽいんだよ。で、俺が何書いてるか知らないくせに読者申請してきたりメッセ送ってきたりして、その人らのブログ見ても全然面白くなかったからコメントは消してきたし絶対に返信なんかしなかったんだけど。
そんでこないだ、久しぶりにおぜう(俺にアメブロを勧めた人)に会ったんだが諸所のやりとりでむっちゃくちゃ気まずくなったって言うか全然かみ合わなかった、ってことがあって。
まあもうアメブロにこだわる必要は何一つねえなと思ったので引っ越した。そんだけである。
とまあここしばらく、久しぶりに「ブックマークを減らそうキャンペーン期間」をやったがアクセスの推移を見るにここ1週間の購読者が10名以下に減ったので非常に満足している。
うん、これからも俺の世界観に頑張ってついておいで。発言が矛盾だらけだけど。
( ゚∀゚)アハハハハ八八ノヽノヽノヽノ\/\
※上のAAを見たその種類の人に「あ、笑ってる笑ってる楽しそう。なんでなんで?」と言われたことさえある。きみたちは学術と言うものがないのか?
今日のダブルスポイラー…
9-8 (イク) 龍魚「龍宮の使い遊泳弾」…483枚
これは厳しかったぞ…
純粋な反射神経だけが問われた。
地獄のLV10がついに終了。LV12はともかく、LV11とEXは簡単らしいのであとはゆっくりクリアできるだろう。だいたい何なんだこのLV9とLV10の難易度は。
キャラ別で総撮影枚数を計算したら、さとり906枚 こいし1245枚 てんこ1120枚 イク1378枚って何なんだこいつら。どんだけ寝不足になったと思ってんだ。
来週から仕事が増えるから、それまでにここまで終われて本当によかったよ。
ごきげよう。狐です。
とりあえずまあこの画像を見てもらえれば理解していただけると思うが。
見てくれこのパステルのトラックを。Cheers you up!ってまさに言葉通りだよ。
そんな朝イチでこんなもん見せられたら誰だって心奪われるだろうが。
だってあのコンテナの中にはパステルのいろんないろんなケーキやなめらかな、それはもうなめらかなNA・ME・RA・KA・NAプリンがきっしり詰まってるってことだぜ。
絵が想像できん。果たして何百個のプリンがあの中にあるんと言うんだね。
はっきり言って今、あれに乗ってこられて「プリンあげるよー」と言われたら俺はホイホイついていく。それが誘拐犯だとしてもついていく。
いやそれどころではない。いいかね君たち、誘拐云々はギャグだと思われても仕方がないかもしれない。しかしあのトラックは既に今、俺の心を誘拐した。ショーケースに張り付いたまま動かない子供のように、ただぼんやりとあの車の面影だけが心の深奥に潜んでいるのである。
そもそのあのトラックの造形は卑怯だ。あれは視線を向けた者の興味を引き、記憶からこびりついて離れない、あーパステルのプリン食いてえという精神的事故の2次災害を引き起こすように設計されている。あれを見た後パステルのプリンを食いたいと思わない人種がいたらそれは国賊だ。実に恐ろしい。
あれは単なる物流車などではなく、見方を変えると宣伝車でもあるわけだ。
それに引っ掛かった俺のような人間がまあ、まるでクラスの不良が野良猫に優しくしている姿を盗み見してしまったときの真面目な女子高生の胸きゅんモードを引き起こしてしまうのである。
造形が卑怯だけではない。いいかね。俺は車に興味がない。はっきり言って興味がない。きっと来年あたり買う車は中古車でどんなにぶつけても気にしないようなだせえのを買うと思う。しかし、今や俺はあのパステルのトラックに乗りたくてしょうがない。あれに乗っている自分でありたい。あのトラックで乗り付けてきて笑顔にならない人間などこの世に存在しない。そして俺は満面の笑みで車から降りて、絶対的な爽やかさで観衆の視線を一挙浴びるのだ。
そういうわけで俺は次の休みでパステルのプリンを買う。それはもういっぱい買う。勝って喰らう。むさぼり喰う。
というか早く休み来ねえかなあと願っている。明日は新入社員へのコンセプト説明会で司会補佐をしなくてはいけないのだがもはや俺にはそんなことはどうだっていい。こうなってしまったなら自分の受け持つ新入社員以外なんかマジでどうだっていい。もう俺の頭の中はパステルのなめらかプリンでいっぱいだ。
パステルのなめらかプリン>>>>(越えられない壁)>>新入社員説明会
ああ、パステルのなめらかプリン。ああ、パステルのなめらかプリン。もはや段取りの台本を作成する暇も惜しみパステルのなめらかプリンにアディクトされている。こういうのを蠱惑的というのだ。
もはや一刻の猶予も許されない。パステルのなめらかプリン食べなきゃって。
完璧に俺は被害者なのだ。ましてや喰った後俺が「そうだ、次はプリン作ろう」と心が動かないわけがない。そして俺のその次の休みはプリンを作ることに一日中専念し、時間と金だけがすっ飛んでいくのである。
そう、あれは俺の行動様式を遮るため俺への対抗勢力が画策した陽動作戦の一種に違いない。絶対にそうだ。俺の邪魔をする忍びの軍勢がついに動き出したということか。俺の最大の弱点をつくため、くのいちのカエデがパステルのトラックを強奪し、運転手として俺の通勤路を通ったと考えてしまえば全て合点はいくのだ。いや、運転手は普通のおっさんだったんだけれど。
今日のダブルスポイラー…
9-7 (てんこ) 「全人類の緋想天」…791枚
こないだ「てんことイクで難易度差が激しい」と言ってましたがこのザマです。すいあmせんでいた;
でもこれもみんな別に苦戦するようなスペカじゃないみたいなんだよなー。
何か俺ってそういうとこあるよなあ。
おはようございます。こんにちは。こんばんは。
ええとさて。
俺がプリンスに傾倒してるのはみなさん御承知の通りだと思うんだが。
異端とは思うが95年~97年あたりのが一番好きである。そのころハマったからだけどね。
で、CDをだいたい聞いたら次はPV見るじゃねえか。プリンスのPVって、常人は見ちゃいけないじゃん。というか初めてLove4oneanotherの放映見たとき、少なくとも俺は今まで聞いたJ-POP全てをその後3年以上バカにするくらいのゲシュタルト崩壊が起こったな。西原理恵子の「むいむい」を読んだときも似たようなことになったけど。
少なくとも俺は世間一般の人間が「気持ち悪い」というプリンスのダンスは本当にかっこいいと思っている。別に他人に何と思われようが全然かまわん。かっこいいって感じるんだもん。
ただこのPUSSY Control(HouseMix)の2:00からはじまるダンスは最近初めて見たんだが、これはさすがにどうなのと思った。いや最後まで見るとかっこいいんだが最初の5秒ぐらい、どうしても吹いてしまい笑いがおさまらない。なんか自分のなかのリスペクトがねじ曲がったみたいで変な気分だな。いや、別にそんなことは全く本心では思ってないんだけど。
あとこのPVの笑いどころは2:35あたりからプリンスがトミーにからむんだが何でこんなことになってんねんwという感じである。トミーに突き落とされた直後に風船落下ってどういう台本なんだよwww
※youtube版は探したけどなかった
ただひとつだけネックを挙げるとすると、この人のPVやダンスを見たために他のミュージシャンのPVやダンスがまったくかっこよくないと感じてしまうようになってしまったことだろうか。何しろ昔いたダンサーの友人の舞台で披露されたむちゃくちゃうめえダンスでさえ「普通じゃん」と思った。何が普通だ、できもしないくせに。
どうでもいいんだが和風のバンドを組んでみたいんだが。
正面前にはだけた着物着せた女を置いてヴォーカルにし、扇子や番傘を持たせてダンサーにさせたい。
正面ツートップには顔を隠した文金高島田の女に三味線を演らせ、俺は菖蒲の柄の着物を着て鍵盤と大正琴。背面には馬頭琴の白装束の女と平家琵琶を持った黒ずくめの女、ボーイッシュな祭り装束の女にドラムと和太鼓を扱ってほしい。
という感じの和楽のバンドを組みたいのである。いや、ただそれだけなんだけど。できるわけないし。
いや、ここで安易にできないと考えるのはよくない。
そうだ、おい秘書、二ノ宮くんを呼びたまえ。社長命令だ。おーい二ノ宮くーん。
無印文花帖をクリアしてないのにダブルスポイラーを終わらせようとするなどおこがましいと思ったのがことの発端だった。
9-5(小町) 古雨「黄泉中有の旅の雨」…913枚
9-4(四季映姫) 裁判「十王裁判」…3335枚
。・゚・(ノ∀`)・゚・。 や、やっと終わった…
このブログの読者に東方がわかる人がいないからアレだが、もしもいたら間違いなく「何でお前、金閣寺を347枚で撮れる腕前があるのに十王が3000枚越えなんだよwイミフww」とでも言われるに違いない。ええとねえ、言い訳に近いんだけど意地を張ったんだな。パターン組めばいいのに2500枚まで気合い避けにこだわって、結局上手い人のリプレイ見てパターン組んだらすぐ終わった。やっぱ自分の実力以上のものをやろうとして拘り続けてもいいことは起こらんよ。動体視力がそこまでよくないんだから。あと文花帖は1日2時間以上やったらいかんな。身体と精神、両方やられる。
まあとりあえず今回で俺は四季映姫が嫌いになったな。鬼畜弾幕ばっか展開しやがって。
ええとなんだっけ。そうそうあれだあれだ。
えーとこないだ空気清浄機買ったんだよ。前からなんかほしくて。アマゾンで24000円のを6000円でね。何で部屋きれいだし煙草も吸わないのに買うんだよとか言われそうだけど、そういうことを言う人間は俺の性格を理解してないと思うのでブラウザの戻るを押すか携帯の接続を切れ。言っておくが今の俺は最近増えたにわか読者数を減らそうと必死だ。
そんでまあツインバードとかいうようわからんブランドで、「マイナスイオン発生ボタン」があったんだが。
ほうそれはいいものですねえと使ってみたんだが。じゃあ結局マイナスイオンって何なのさどういう効果があるんざますと調べてみたのだよ。
<マイナスイオンまとめ>
・ブームのきっかけは「発掘!あるある大事典」である
・マイナスイオンの健康増進効果は実証されていない
・家電製品が発生させたというマイナスイオンがどのような物質であるか明示している物はない
・マイナスイオンは「ニセ科学」であるという説もある
・マイナスイオンを発生させたら「少なくとも加湿効果はあるだろう」
・2003年の景品改正法以降マイナスイオンブームは終息を迎えつつある
どうなってんだコラ。
まあ俺の知識のなさが明るみに出たな。もちろん未だにマイナスイオンに騙されてる人も数多くいるだろう。なんか聞いたことのない家電メーカーだからおかしいなとは思ったんだよ。まあ空気清浄機能だけは頑張ってくれよ。でないと俺は君を破壊しないといけないのさ。
そんでもうこれで記事は終わりで良かったんだけど、最後にその空気清浄機のマニュアルのトラブルシューティング見たら、
≪こんなときは≫
マイナスイオンが出ない、見えない
●マイナスイオンスイッチを押してください。マイナスイオンは見えません。マイナスイオンスイッチが青色に点灯しているときはマイナスイオンが発生しています。
(ノ♯゚д゚)ノ彡┻━┻ドガシャ
もう何て言うか。ケンカ売ってんのかコラとか馬鹿にしてんのかとかそういうことではなく、詐欺師ってこういう口調で物事を語るのかなあって、ちょっとナイーヴになっちゃった。
課「はい、お電話ありがとうございます、多目的人材派遣のKI-TSU-NEスタッフ、担当は私、猪元由正が承ります」
あ「…今の電話の音、なんですか?」
二「あー、あれは課長専用電話の」
あ「課長専用?だから電話が2台あるんですか、あそこのデスク」
二「そうそう。あれは人材派遣課の課長しか出ちゃいけない電話。あそこにかかってくるのは、あたしも詳しくは知らないけど法人の高額すぎる依頼とか、医療系、宗教系、警察系、学会系のあたしらには相手できない依頼が来るらしい」
あ「それってすごいですね、二ノ宮さんも出たことないんですか?」
二「ないなあ。禁止されてるから。幸い、月1回鳴る程度の世界なもんだから、課長が休みのときにかかってきたことはないねえ。まあ出たら怒られるから出ないけどさ」
あ「なるほどー」
二「全然成立しないらしいけどね。2、300万クラスの依頼が来るけど、そんなの月1で成立してたら課長の月間の業績はとんでもない額になってるよ。部長クラスの」
あ「2、300万!?」
二「まあ世の中にはそういう依頼をする人もいるってことだよ」
会「恐れ入ります、私は先週にそちらで会員登録を済ませた者です。会員番号は2668番。山本敬蔵と申します」
課「会員登録いただき誠にありがとうございます山本様。軽い人材依頼のご説明をいたしましょうか?」
会「いえ、資料は熟読しましたので大丈夫です。私もあまり時間がある方ではないので、すぐに依頼をお願いしたいのです」
課「かしこまりました」
会「で、それなんですが、あなたは臓器提供意思表示カードをご存じですかな」
課「いわゆるドナーカードのことですね」
会「はい。その通りです。そして私はドナーカードを所持しており、すべての臓器提供にマルをつけているのです」
課「ふむ」
会「ですから、私は死後に全ての臓器を医療機関に委ねる覚悟があるのです。しかし、私の家族がそれに反対しているのです」
課「ふむ。臓器提供意思をご家族が理解しておられないのですか。現在のドナーカードの現状を見ますと、失礼な話ですが山本様の死後に臓器提供はなされず、そのまま火葬されてしまうでしょうね」
会「そうなのです。どう思いますか。例えて言うならこれは遺言状を破棄されるようなものです。今のところ、私の甥ただ一人だけが私に賛同してくれています。しかしそれでは何の意味もないのです」
課「そうですね。奥様やご子息が反対していれば、殆ど意味はない。さて、つまり山本様のご依頼の要旨とは、それは?」
会「誰にもわからない密室と十分な医療器材、口の堅い医師をひとり、準備していただきたいのです」
課「…なるほど。だいたい理解できました」
会「お察しの通りです。正式な医師免許を持っている者、同意者としての私の甥がいれば私の望みは成就します。さらにそのときに臓器提供を受けるクライアントがいれば完璧です。いかがですか。どうか私の真意をーッ!依頼料は500万お出しいたします!」
課「あなたはまさか…先ほど時間がないと仰いましたが…」
会「はい…末期の肝臓癌です。もはや余命幾許もありません。今も病床で電話をしています。しかし!肝臓以外の臓器は!」
課「了承いたしました。このご依頼、お受けいたしましょう。まず、山本様の甥御さんにお会いしたいと思います」
会「それと、これは補足なのですが―」
課「はい?」
会「これが実現するだけでも私は十分です。しかし甥にも要望があるのでお伝えしたいのです。甥は、私のような、臓器移植を親族に反対される人たちのため、それについての記録を取りたいと言っているのです」
課「記録を?取りたい?」
会「はい、そして私の死後にそれを公表し、社会に公表したいと言っています」
課「記録…医師だけでは、不十分だと。例えば、カメラマンのような?」
会「恐らく。私は構いません。どうか甥の話も聞いてやってください」
課「かしこまりましたが…山本様、少しだけ会員情報の確認をしたいのですがよろしいでしょうか?」
会「どうぞ、構いません」
課「山本様のご家族で中世日本史を専門とした大学教授をしていらっしゃるのが、甥御さんでしょうか?そのような略歴が手元にございます」
会「はい。甥の片山裕太郎は大学で日本史と美術を専門にしています」
課「ふむ。山本様ご家族はこちらに在住しているが甥御さんは京都にお住まいである、と…中世日本史上の美術といえば嵯峨天皇とかですか」
会「いえ、私はそちらにくわしいわけでは…」
課「檀林皇后の絵は有名ですからねえ」
会「はい?檀林皇后とは一体何のことでしょう?」
課「失礼いたしました。では、細かい打ち合わせを…」
(3週間後)
LULULULULULULU
課「お電話ありがとうございます、多目的人材派遣のKI-TSU-NEスタッフ、担当は私、猪元由正が承ります」
甥「お世話になっております、私は先日お会いしました、山本の甥の片山です」
課「片山様。先日はどうも。叔父様のご容体はいかがでしょうか」
甥「はい、昨日、延命の甲斐なく亡くなりました。ですので、すぐに叔父の遺言どおりにしたいと思います。ですので、さっそく準備を…」
課「準備をするのですね。準備を。では、すぐに致しましょうwwww」
甥「? どうしたのですか?なぜ笑って」
課「自作自演ごくろうさんw」
甥「何ですか!叔父が死んだというのにその笑い方は!!どうなっているのですか!!」
課「まあまあ、そういきり立つこともないでしょう。そもそも寿命を縮めたのはあなたに他ならない」
甥「は!?」
課「余計なことを依頼し墓穴を掘った本当の会員。記録に残したいと言ってしまったのがあなたの過ちですな。カメラマンを依頼したかったのか。はたまた画家が欲しかったのか、そればかりはご自分で用意するべきではなかったのですか」
甥「な、なんのことを」
課「実際、私が用意した医師はわが社から依頼料を受け取り、しかもあなたから口止めの買収金を受け取った上に結局何の仕事もなかったのだからもの言わず、足はつかない。それはその通りだ。臓器移植の必要性はそこになかったからだ。あなたが必要なのはドナーカード記入など考えられない死にかけの老人が一人と、その死後を克明に記録する、ある程度精神の据わっているというか、気のふれた…カメラマンか画家。そしてその記録を現在の闇美術市場に持ち出せば好事家が大枚をはたいて買い取ることは必死でしょうな」
甥「な、な、何を言っているかわかりませんが…」
課「それはわが社への依頼費用、医師とカメラマンへの買収額を支払っても十分に有り余る。そして、わが社にスタッフ登録をしている『副業的に金だけが欲しい』専門家を利用すれば、社会が追求しようとしても足取りはわが社に突き当たり、警察が捜査したとしても『あーKI-TSU-NEスタッフなら金さえ積まれれば何でもやってそうだからあいつらが犯人だろ』と誤解をさせることができるとでも思ったのか、バカめ。わが社を利用したな?」
甥「ま、まて!どこにそんな証拠があるのです!」
課「あなたの専門である中世日本美術において、死後の記録といえば嵯峨天皇の妃である檀林皇后を描いた九相図が有名だ。有名と言っても知らない者は知らないだろうがな。私は檀林皇后の名を出してカマをかけてみた。電話越しだからわからないとでも思ったか。お前がその単語を聞いた後息をのみこんだのを私が察知できないとでも思ったか」
甥「な、なんだと、なぜそんな」
課「俺の知識をそこらの一般人と同等に見たのが間違いだ。会員の山本すなわち甥の片山。自作自演はもうおしまいだ。お前の真意は、病中の叔父を偽り、KI-TSU‐NEスタッフに共犯を依頼したうえ隠れ蓑に利用し、九相図を作成させ闇オークションで売りさばくことだったーっ!!」
甥「うっ!く、くっそォー!!!なぜ俺の、完璧な計画がぁっ!!」
課「会員が相手ならどのような要望でも期待に添えようとする、そんなわが社の名を騙ったり、利用して犯罪や法に触れる行為を画策する者が多少はいるということさ。お前がどこからこの電話番号を入手したかわからんがね、この電話番号はわが社のどこの資料を探してもホームページを探してもわからない電話番号のはずなんだよ。ある特定の機関の人間しか知らない、社内でもごく数人しか知らない、な」
甥「ち、ちっくしょおおおおおおおお!!」
課「もうすぐ警察がそっちに向かう。まあ早めに言い訳を考えておくことだな。幸いまだ罪状は尊属殺人だけで済んでいる。抗癌剤を止めさせたくらいか」
甥「うわああああ!!もう何もかもおしまいだあーっ!!」
課「俺に電話をかけたのが運のつきだったな。俺はなあ、お前みたいな、真実をねじ曲げる奴が、でぇ~っ嫌いなんだよ!!!」
あ「課長ーおべんと買ってきましたけど…あーあーあー」
二「うわーまた顧客にキレてるよ。あれさえなきゃあたしより単月の業績、上だろーになあ」
ガチャ
課「おーおかえり、弁当ありがとう」
あ「課長すいません、からあげ弁当なかったんですぅー(´・ω・`)」
課「えええええええ!!からあげ弁当ないの!?俺は一体何食えばいいんだよお!!」
二「いやー何か売り切れですって。天ぷら弁当でいいっすか、代わりに」
課「からあげじゃなきゃやだぁ~」
二「やだぁじゃねえよwww天ぷらの方が150円高えんだよ」
課「何なんだよ~高額の依頼も外すし、からあげ弁当はないし、今日俺もう仕事できないかもしれない~」
二「しろよw何で幼児退行してんだよww」
あ「課長!泣いちゃだめです!あたしのエビフライいっこあげますから!」
課「エビフライ!?」
二「バカwやめろw甘やかすなww」
今日のダブルスポイラー…
10-1(てんこ) 気性「勇気凛々の剣」 39枚
10-2(イク) 雷符「ライトニングフィッシュ」 352枚
10-3(てんこ) 地震「避難険路」 40枚
10-4(イク)珠符「五爪龍の珠」 255枚
何だこの難易度差。
同じLV10なのになんでてんこがこんな簡単でイクがこんな難しいんだ。
特に10-4なんか撮影チャンスが限られる弾幕だから俺の感覚では今までで一番難しいぞ。
ごきげんよう。狐です。
あれは俺がサブウェイでバイトしてた頃の話だから10年前だな、カップルにカスタマイズ聞いてたら彼女の方が「トマト抜きでー」って言って、
彼氏が「お前、トマト嫌いなの?」と聞き、そんで「だってあたしあのトマトの内臓みたいなとこ食べれないの」と返事をして俺も彼氏も絶句。
あのなあ姉ちゃん考えてみろよ。トマトのあの部分はフルーツフローって言って長寿成分が含まれてるんだぜ。あのビタミンCとリコピンが大量に含まれるトマトに
さらに健康成分が含まれてるんだぜ。あの箇所を食わなかったら、トマトの良さの半分も取り入れられないってことだぜ。
好き嫌いがあるのはわかるし承知だ。ただ、あの人の言い方は明らかに「トマトは嫌いじゃないけど内臓部分が嫌いだ」という言い方だ。
どういうことだ。きっとあの姉ちゃんはホルモンとか食わないんだろうな、まあ俺もあの美味さは最近やっと気付いたけど。
肉もしかり、内臓こそ栄養価の塊じゃねえか。ましてや生鮮野菜だぞ。身体にいいに決まってる。
君たちも内臓を馬鹿にしちゃいかんよ。消化と代謝と栄養素の吸収と害悪物質の分解・排除が仕事だぞ。なかったらどうやって生きていくというんだ。脳だって内臓だろうが。
武家社会から「内臓を切られたらもう助からない」って言われたほどだ。考えてみたまえよ。
内蔵ハードディスクだって容量が多いのがいいに決まってる。現在社会が内蔵する政治的闇はあれだけ詰まってるだろうが。
そこで小話をひとつ。内臓が嫌いだなんてそんなやつ、ないぞうがないぞう。
「HAHAHAHAHA!笑わせないでくれよフォックス!君のズバ抜けたギャグセンスには話題のボーカロイドも真っ青さ!何でこんな記事書こうと思ったんだい」
「まあ聞いてくれよヨハン、トマトの内臓の話とないぞうがないぞうしか思いついていない状態で記事を書こうとすると、こんなことになってしまうのさ」
「ネタがないなら書かないのが信条じゃなかったのかい、ブログ移行初のまともな記事がこんななんて、どうやら本当に読者を減らそうとしているみたいだね」
「おー、のー、あぃどんけーぁ」
とりあえずアメブロとの差異は携帯で見たとき「文字サイズ変更が反映される」「文字色他が反映される」という俺の求めてるもんに仕上がってるな。これをやりたかった。
今のところの問題点
1、アメブロ特有の「みんなの絵文字」が使用できない(使えるのかどうかようわからん)ので携帯用絵文字しか使えない。すなわち、「ぅふふVanillaちゃんでしたー
」のまとめが弱くなる。いや、別にこれでまとめなきゃいい話なんだけど。
2、コメ欄文見出しが「有り難いご意見」。なんなんだこれ。直せないのか。直したいんだが。
※直せた
3、時間設定が少し面倒。記事の書きだめのとき厄介そうだ。
まあこんなもんか、と思い編集を続けていたのだが、プロフィール編集を行っていたときその悲劇は起こった。
生年月日を「1642年水無月朔日」 職業を「妖怪(狐)」 趣味欄を「スイーツ(笑)づくり、東方、物事のリスト化」にして更新を押したら
生年月日が正しい数字ではありません。
生年月日が正しい数字ではありません。
指定された生年月日に間違いがあります。
何だこの遊び心のなさ。というか何で2回言ったんだ。ちゃんと聞こえてるわ。
腹がたったのでフリースペースに書きこんでやった。ざまあ見やがれ。
二→二ノ宮優有
あ→あやちゃん(藍沢絢)
課→課長(猪元さん)
山→山瀬幸輔
あ「課長っ!新入社員研修レポートできたので確認お願いしますっ」
課「はーい。二ノ宮さんに見せた?」
あ「えーすいません、今日できあがったのでまだ確認してもらってないんですが、電話したら直接課長に出してくれと」
課「あーそうか。2連休か、二ノ宮さんは」
あ「はい、明日まで来られないので」
課「…」
あ「…」
課「ちょっと足りないなあ。もう一度書き直しなさい。今度はちゃんと二ノ宮さんに見せてから。社会人っぽい文章になってない」
あ「…す、すいません」
課「提出期日はまだ先だから、急がなくていいよ」
あ「はい、すいません。書きなおします」
あ「というわけでおじゃまします。お休みのところすいません」
二「あーいいいい。連日飲んでて昏倒してた。誰かに起こしてほしかった」
あ「ごめんなさい本当に」
二「課長の言う締め切りは実際より『遅い』からね。きっと締め切りは」
あ「明日なんですよね」
二「傾向的にはそうだね。ちょっと見せて。どういうこと書いて没なのさ」
あ「これこれこういう感じで」
二「ちょwww視界がブレて読めねえwwwスピリタスこええww」
あ「スピリタスてwもう少ししてから出直しましょうか?」
二「あーいいいい。うーん。ほうほうほう。あらーん。それーん。いやーん」
あ「どうですか?」
二「確かに課長の言うとおりだね。文章が若い。仕方ないと言えば仕方ない。敬語すぎるのと、感情が多すぎるな。しかしアホ大学出の新卒の小娘の文章にしてはしっかりしてると思うんだけどなあ」
あ「アホ大学言わないでくださいwでも課長はダメですって」
二「ちょっと待って、新入社員研修ならあたしが4年前に同じもん書いてるわ、まだあるから探すね」
あ「本当ですか!?ありがとうございます、ぜひお願いします」
二「ところであたしがそいつをあやちゃんに見せてあげたら、あやちゃんはあたしに何をしてくれるのかな」
あ「…何を、と言われても、何をお望みで」
二「うふふふふふふふ」
あ「か、身体?(*´ο`*)」
二「しばくぞwww夕ご飯作ってちょーだい」
あ「はーい。何がいいですか」
二「えーと。スンドゥブ」
あ「す、スンドゥブ…」
二「4年前かー。4年前ねー」
(4年前)
A「聞いた?人材派遣課にすげえ新人入ったんだって」
B「知ってる知ってる。なんか入社1ヶ月目でもう営業成績、猪元さんのつぎだって」
C「すげえよな、そんでかわいいんでしょ」
B「そうそう。美人だけどあんまり性格はよくないらしいけど」
A「でも仕事ができるってそういうことだよね」
B「そうだね。猪元さんもウハウハだよね。最近、急に業績伸ばしてるし。もうすぐ課長なるんじゃないの」
C「可能性は高いね。あれ?猪元さんが研修してんの?」
A「いや、それがww」
C「なになに」
A「山瀬ww」
B「ちょwwww」
C「山瀬wwwww」
A「何かもう研修じゃないよねwww」
B「山瀬ってww」
二「猪元さん、先ほど山瀬さんより電話がありまして、2時間ほど遅刻するとのことですが」
課(このとき代行)「んだとぉ!?あのガキふざけんな!メールして、1時間にしろって」
二「1時間にしろとメールするのですね。わかりました」
課「どっちが研修される側だあのバカ、新卒の給与まで落としてやろうか」
二「あ、いえ。今、来られました」
課「ちょwww」
山「おはようございます。遅刻しまして申し訳ない」
課「てめえふざけんなバカ!遅刻してんじゃねえ、いや違う、まだ20分しか遅刻してねえじゃねえか、何が2時間だ」
山「いえ、そのように伝えればあまり怒られることもないかなーって」
二「山火事にガソリンを注いでいますよ」
課「さっさと仕事しろバカ、今月の営業成績150万いかなかったら本当にこの課から飛ばすからな」
山「150万って、もう俺110万いってるじゃないっすか」
課「てめえwww」
二「山瀬さん、もう今月はあと2日しかないのですけど」
課「二ノ宮さんは新入社員なのにもう135万だ!少しは見習えこのバカ!」
山「いやーこの子はもうなんか。天才だと思うんで。もう俺が研修しなくってもいいんじゃないっすかね。もう。凡人と天才を一緒にしたらダメですよ」
課「じゃかあしいやボケ、さっさと仕事しろ!」
二「山瀬さんどうなさるのですか。本当に飛ばされますよ。猪元さん、本気ですけれど」
山「なに?心配してくれてんの?大丈夫大丈夫、そんな大ごとになるつもりはない」
二「いや、別に心配なんかしてませんが、研修してくださる方が今更変わるのもめんどくせえと言うか」
山「おまwwいや、いいけどさ。俺は俺のペースで仕事したいんだよ、ノルマに縛られて仕事してて何の楽しみがあるよ」
二「その発想は間違ってはいないとは思いますが、正しくもないと思うのですが」
山「いいのいいの。俺は俺らしくやりたいの。降格されてもいいの。あれーあれは?二ノ宮、月末締め切りの新入社員研修レポート」
二「もう少し。研修概要と今後の目標は書きましたが、この『研修に対する所感』というのは自分の言葉で素直に書いてよろしいのでしょうか」
山「いいよ。そのかわり教育担当のことを書く必要があるんだそこは。でも、俺がテキトーでうぜえとかあたしの方が仕事できるとか書いていい」
二「恐らくそういう書き方はしないと思いますが。私は山瀬さんを嫌っているわけではありませんので」
山「そいつぁー嬉しいね」
二「けれど、思ったことを書いていいなら自分の言葉で素直に書きます。私は山瀬さんの思想は嫌いではないですが仕事のやり方は少々首をかしげます。そのキャラで仕事をしていくなら、仕事はできなくてはおかしいと思うからです。今のままだと山瀬さんに長所が見えない。失礼にあたることを申し上げますが、私は与えられた数値は守るべきだと思いますし、今後一緒に仕事をしていくうえで目に見える評価としての成績がないと私は山瀬さんを尊敬できませんし、いずれ見方を変えていくかもしれません」
山「ふーん。新卒なのにしっかりしてるねー、考え方が」
二「レポートは明日、出します」
山「よろしくー」
LuLuLuLuLu
二「お電話ありがとうございます。多目的人材派遣のKI-TSU-NEスタッフ、担当の二ノ宮優有がお受けいたします」
会「電柱が倒れてくるんです」
二「はい?」
会「今にも私に向かって電柱が倒れてきそうで恐ろしくてたまりません。ぜひ、私のために、私が歩いているときにだけで結構なので電柱を押さえておいてくれる人たちを依頼したいのです」
二「ご依頼主様、申し訳ございませんがお名前と会員番号をお伺いしてもよろしいでしょうか」
会「永田昌也、302番です」
二「会員番号302番の永田様ですね。そして、今にも電柱が永田様に倒れてくるかもしれないと不安がっておられるのですね」
会「かもしれない、ではなく本当に私に向かって倒れてくるのです。あんな長いもの、私に向かって倒れてこないわけがありません」
二「電柱のような長いものが永田様に向かって倒れてくるに違いないと仰るのですね。しかしながら、それは道を歩いていれば誰しも同じような可能性下にあるのではないでしょうか。電柱は常に360度と言う角度のどの角度に向かって倒れてくる可能性は一致しているのではないでしょうか。そこで永田様にだけ倒れてくるというのは取り越し苦労と言うものではないでしょうか」
会「そんなことはありません!あの電柱どもの群れは常に私に照準を合わせているのです!」
山「…」
二「いや、狙ってねえよw大丈夫だよ」
会「何ですって!そんなことあなたに何がわかるというんです!」
二「少々お待ちください。今ネットで調べましたが、全長の1/6が地面に埋まっているようです。確かに電柱が折れる事故はたまにあるようですが、永田様の理屈ですと電柱が意思を持って襲いかかってくるような、そういうことはないのではないでしょうか。台風一過のあとでさえあんなに折れてないのですから、私には危険性は薄いように感じます。老朽化した電柱は頻繁に交換するらしいですから。1本22000円とか安いようなので」
会「違います!老朽化していようが新品であろうが、私に向かって折れてくる可能性は高いのです!」
二「折れねえよw大丈夫だよ」
会「何ですって!」
二「あー、永田様」
山「二ノ宮、代われ」
二「? 少々お待ちください。山瀬さん、ちょっとこの方、相手にできかねます。私は断っておきますので他の電話を取り次いだ方が」
山「いいって。聞いた感じ、俺が得意そうな人だ」
二「あー?」
山「大変申し訳ありません、私は二ノ宮の上司で山瀬幸輔と申します。永田様のご依頼に添えるようにいたしますので、2度手間とは思いますがどうか私にもう一度ご依頼の概要を教えていただきたく存じます」
会「…大丈夫なのですか、私の依頼を理解していただけるのですか」
山「もちろんです。どのようなご依頼でもお受けするのが弊社のモットーです」
会「私に向かって電柱が倒れてくるのです。ですので、私の眼の届く場所で押さえてておいてくれる人を依頼したいのですが、あなたの部下は理解してくださらなかった」
山「それは、申し訳ございません。では具体的に依頼の打ち合わせをいたしましょう。永田様に向かって倒れてくる電柱は明確に殺意をもっていることは確かでしょうか?それは冤罪とはなりませんか?」
二「ちょwww」
会「冤罪ではないと思いますが、恣意があるのは間違いありません。でないと、あんなに私に向かって倒れてくるような様相は持たないのではないでしょうか」
山「そうかもしれません。しかしここは非常に大事なのです。仮にホームパーティーに招かれたとします。そこの奥さんが『この包丁、よく切れるのよねえ』と言って包丁を来客に向けたときに、その奥さんが大量虐殺を目論んでいるかもしれないと信じ大勢で押さえつけて包丁を奪ったら、せっかくのパーティーは台無し、料理も食べられずに帰宅する羽目にはならないでしょうか。仮に永田様に向かって倒れてくる電柱が、加害者ではなくて被害者かもしれないという視点で私は物事をとらえようと思うのです」
会「電柱が?被害者?」
山「その通りです。確かに中には人間に向かって意図的に倒れてこようと思っている愉快犯、確信犯的な電柱もいるでしょう。しかし、彼らとて折れたいと願っているわけではないのです。なぜなら、それは交換=自分の死と同じ意味合いをもつのですから。肝心なのは被害者たる電柱たちです。先ほど二ノ宮が説明したように、電柱は22000円と安価。すなわち、ほんの些細なことで交換されてしまう運命にあると私は考えます。だからこそ、心のある電柱、いわば真剣に生きている電柱ほど、自分は折れないぞ、地面に、この大地に食いついて行くぞと必死なのかもしれません。つまり、永田様を狙っている電柱は加害者ならそのような心ない電柱。被害者だとしたら年老いた自分を支えきれない電柱なのです。いかがでしょう。これで、永田様を狙っている電柱は半分以下になりましませんか?」
会「は、はい!その通りです!」
二「ならねえwwwならねえよwww」
山「しかし現実問題、心ない加害者的電柱から永田様を守って差し上げないといけないのは火急を要します。まず、提案なのですが私どもで永田様のご住所から通勤経路、プライヴェートエリアを確認しその近辺にある電柱をリサーチします。そして、その中にあった加害者的意識を持った電柱をリストアップし、そこから初めて当社のスタッフをそれら心ない加害者電柱を押さえるため出向させます。いかがでしょう」
会「すばらしい!それで結構です!ああ、死なばもろともと思って電話したらこんな素晴らしい人にお会いできるとは!」
山「とんでもございません。しかしながら、私の簡素な見積もりですと現段階で人員と時間帯を多大に必要とすることが予想されるので、すでに20万弱になっているのです。これでは永田様の金銭面でも私は心配です」
二「ちょwww」
会「何をいうんですか!20万ごとき、私の命に比べたら安いものです!」
山「ありがとうございます。しかしそれはあくまで最小限にすぎません。場合によってはスタッフだけで押さえておいても必ず数本の電柱殺人鬼たちが永田様を狙い続けるでしょう。これはもう、弊社で撤去するしかありません」
会「で、電柱殺人鬼ですって!?そんな恐ろしい輩がこの世に!!」
二「電ww柱ww殺ww人ww鬼wwwwwwwww」
山「工事費用だけでも私の大まかな見積もりでは15万。しかし永田様の安全はさらに強固になることでしょう」
会「構いません!お支払いします!」
山「ありがとうございます。ところで永田様、そんな不安を抱えておられるのでは私も今から心が痛みます。実は私、カウンセリングも得意なのです。永田様の不安を取り除くべく、私が直接永田様にお会いになって不安の元を取り除いてあげたいと思うのですがいかがでしょう。もちろん任意なのですが」
会「なるほど!しかし、そこにも費用は発生しますよね?」
山「確かにすでに多額になってしまっており、私のカウンセリングの相場では5万強、普段はいただいております、いいえ、あくまで提案です」
会「確かに山瀬さんのような方とお話しできるのは心強い。うーむ。少々考えさせてもよろしいでしょうか?」
山「まったく問題ありません。私のおせっかいなのですか…あ…う…ぉ」
会「ど、どうしました?」
山「い!今は駄目だ!今は来るんじゃない!!くそっ! 大変申し訳ございません。今、危うく私の別人格が目を覚ますところでした」
二「ちょwww」
会「…山瀬さん、ぜひお会いしましょう、会ってお互いの心の闇をぶちまけましょう」
山「本当ですか!ぜひ私からも!ありがとうございます。では、すぐにセッティングしこちらからお電話いたしますでは、失礼いたします」
二「…」
山「ほーら、40万きた」
二「…」
課「山瀬ぇー!!!!」
山「はいはい猪元さん。どーしました?ノルマならクリアしましたけど」
課「そんなこと言ってんじゃねえ!何だこの二ノ宮さんの研修レポートは!!」
山「あれ?そう言えば俺、確認しなかったなあ。直でそっち、行っちゃいました?ちゃんと所感欄、書けてないですか?」
課「所感欄だ!何だこの所感欄は!どうなってんだてめえ!」
山「いやー彼女の好きに書かせたというか」
課「なおさら問題だろうが!どうなってんだこれは!!」
【…また、先日研修をしてくださる山瀬さんの営業能力を間近に見て、教育を受けましたがこれについては純粋に気持ち悪いと感じました。せっかく仕事ができるのに非常に残念に思う所存です。完璧に見方が変わりました。感銘にはなりません。】
山「ちょwww」
課「お前あれか!セクハラめいた教え方してんだろーがどうせ!!」
山「ちがwwしてねえよwwwww」
<注>
「二」→二ノ宮優有
「藍」→藍沢絢(あやちゃん)
「課」→課長
「会」→今回登場の会員
フリーダイヤルにおつなぎします。しばらくお待ちください。
藍「お電話ありがとうございます、多目的人材派遣のKI-TSU-NEスタッフ、私は担当の藍沢絢がお受けいたします」
会「・・・ああ、すいません。折り入って依頼なんですが」
藍「ご依頼の件ですね。どうもありがとうございます。お客様、会員―」
会「KI-TSU-NEスタッフの営業の方で、藍沢さんと言う方ははじめて耳にしますが、最近そちらに来られたのですか?」
藍「? はい。私は4月に入社いたしました、藍沢絢と申します」
会「なるほどなるほど。そちらの部署で、藍沢さんの直属の上司はどなたにあたるのでしょう」
藍「私の直属の上司ですね。課長の猪元と、課長代行の二ノ宮がおります」
会「ほうほうほう。二ノ宮さんがいる、と。二ノ宮さんは今、出られますか?」
藍「…少々お待ちください。…申し訳ございません、二ノ宮は席を外しておりまして、もう少しで戻る予定にはなっておりますが、こちらからお電話をかけなおした方がよろしいでしょうか?」
会「あ、いえ。それは別に結構です。別に二ノ宮さんに特別用があるわけではない。では、山瀬さんはいらっしゃいますか?」
藍「うちの部署には山瀬と言うものはいないと、思いますが・・・」
会「ああそうですかそうですか、もうそちらには山瀬さんはいないんですね。では、あなた。藍沢さんで結構です。私からの依頼を言ってよろしいかな?」
藍「はい、私でよろしければお伺いさせていただきます」
会「では、藍沢さん、あなたは長財布を持っていますか?持っていたら、今から私の言うようにしてほしい」
藍「はい?長財布と言うことですね。私は、はい。持っていますが?」
会「ではそれを握りしめたとします。財布を右手で持ちますよね。親指が財布の右、人差し指と中指が財布の上部。薬指と小指が財布の左です、ここまで大丈夫ですか?」
藍「…え。はい。そのようにいたしました。そのように持ちましたが」
会「それをあなたの胸でもお腹でもよいのでつけたとします。これであなたの長財布は上下左右前後からストッパーがかかっている状態になるわけです。さて、この状態にある財布を外部からの力により落下させるには、どうしたらよいのでしょう。あるいは、あなたはこの財布にどのような力が加わったら落としてしまうのでしょうか。なお、あなたは握力を弱めることはできません。常に財布に加わる力は一定とします」
藍「…え?」
会「聞こえませんでしたたか?もう一度言いましょうか?」
藍「いいえ、聞こえなかったわけではありません。確かに、財布を上下左右前後から固定してます。これを、どうやったら、落とせるのか?ですね?」
会「そうです」
藍「あの、大変申し訳ございません。これが、ご依頼なのでしょうか?」
会「そうです。もしも藍沢さんが私が納得する返答をしていただければ、20万程度の人材依頼報酬を支払います」
藍「…え!?」
会「さあ、いかがでしょう?その代わり、僕は納得する返事をもらうか、あなたが『降参』するまで電話を切りませんし、切れてもかけ続けます。今16時38分です。あなたが帰社できるかどうかは、あなた次第です」
二「ぺーこぺーこにゃーんにゃーんぺーこにゃーんにゃーんぺーこぺーこふーんふーんぺーこふーんふーん♪」
課「お。あれ、二ノ宮くんも外出だった?」
二「おおう、課長。お疲れ様です。お戻りっすか」
課「残業残してる子いないよね?新入社員の歓迎会は遅刻厳禁、でないと上層部がうるさいぞ」
二「いやぁ大丈夫っしょう。今日来た面倒そうな派遣依頼は全部あたしが片づけたし書類も変なのはないし、あっても明日に回しても平気なやつばっか」
課「新入社員の出席状況は?」
二「他の部署はなんか欠席が目立つらしいんですけど、欠席っつーかばっくれ?うちはあやちゃんだけっすからねえ。あの子はあたしの舎弟だからあたしが出れば絶対出ますわ」
課「で、今何時」
二「17時30分」
課「歓迎会の開始時刻は」
二「知ってて言ってますか。18時」
課「早いよね」
二「今日は全員残業なし、が決まりごとなんで。開始が早い分2次会3次会4次会が怖いっすよ」
課「で、その残業なしデーにあの子は何してんの」
二「…あー」
藍「で、では古田様、私の指が疲れてきたころにもう片方の手に重いものを持たされて、落としてしまいそうになって慌てて右手を添えたら、財布を落としてしまった、というのはいかがでしょう」
会「さっきと同じじゃないですか。それは外的要因で落としたように見せかけて、あなたが意図して財布からの力を緩めてしまったのでしょう。本当にその財布を離してはいけないとしたら、あなたは左手に持った荷物を落とすはずなのです」
藍「…ううっ。じゃ、じゃあっ、胸に当たった財布の圧力のせいで、私の服が裂けてしまい滑り落ちる、というのはいかがでしょう」
会「冷静に考えてください。実際にそんなことが有り得るのですか。このご時世にそんな圧力ごときで裂けるような服を着ている輩がどこにいるというのです。それともあなたはそういう破れやすい服を着ているというのですか。ましてや、手の角度的に胸に垂直に固定された財布が、服が破れたところでどうして水平に滑り落ちるのでしょうか」
藍「でっ、ではっ、財布がふと気づいたら二つに折れてしまって…」
会「私は長財布を指定しました。いつ二つ折りになったのですか。最初の設定を無視してはいけません。それともあなたの財布は力を込めるとふたつに折れてしまうのですか」
藍「うっ、ううっ」
二「ちょww」
課「今、『古田様』と聞こえた。会員番号104番の古田さんだという可能性は」
二「…まずいな」
課「これはまずいぞ」
二「あたしが代わります」
会「ふふふふふ、どうです、時間の無駄でしょう。しかし報酬を確保したい。絶対に答えられるとあなたは考えているのに、延々と時間だけが過ぎてゆく。さあ、いかがですか?降参しても構いません、しかし僕はここで降参されても明日また同じような内容をあなたに投げかけるでしょう。ここで食いとめておけば僕はもう何も文句はありません。さあ、次の返答を僕にしてください」
藍「でっ、ではっ!」
二「あやちゃん保留!」
藍「! 申し訳ございません、少々お待ちいただいてもよろしいでしょうか」
(ローレライ)
藍「に、にのみやさん」
二「あたしが代わる、こいつ、会員番号104の古田だな」
藍「うっ、そ、そうですっ」
二「ちっくしょー、何でこんなタイミングでかけてきやがって、泣くな!もういい、先に歓迎会に行って!」
藍「は、はいっ」
二「申し訳ございません。お電話代わりました。古田様、私は二ノ宮優有でございます」
会「おお、二ノ宮さんではありませんか。選手交代かな?あなたなら少しは相手になるでしょう、さあ、私の質問に答えてください」
二「かしこまりました。どのような内容かお教えください、こちらで不手際がございまして申し訳ありませんでした」
課「あやちゃんここは行こう。君たちの歓迎会だから、君たちが遅刻はよくない」
藍「で、でも二ノ宮さんが」
課「うまくいなしてくれるといいんだが。会員番号104番の古田さんはわが社のブラックリストで5本の指に入る依頼主だ。彼のせいで時間をつぶされ残業を誘発された社員、連日相手にしてノイローゼになった社員も少なくない。君では無理だ。ここは二ノ宮さんに」
藍「だ、だいじょうぶなんでしょうか」
課「きわどいな。古田さんの相手ができるのは、昨年退社した山瀬という男か、人材育成課にいる神楽坂さんだけだと言われている。二ノ宮さんは確かに社内最強のオペレーターだが得意分野のジャンルが違う。下手をすると二ノ宮さんは今日の飲みには参加できなくなるかもしれん」
藍「そ、そんな!二ノ宮さんがいないこの会社の飲み会なんて怖くて行けません!」
課「あやちゃん、けっこう毒舌だね」
藍「はい?」
二「それでは古田様こういうのはいかがでしょう。そのような状態で歌舞伎町の奥を歩いていたら、急に暴力団と蛇頭の抗争に巻き込まれてしまい、奮闘はしたが匕首が私の手首を落としてしまい財布は下水に落下。しかし私は持ち前の機敏さと判断力で目の前の最後の中国人に正中線3段突きを喰らわせ、崩れ落ちる身体を背にして夕陽を仰ぐ」
会「二ノ宮さん。非常に面白い。面白いけど私の質問に殆ど答えていませんね。外的要因で落とすのは構いません。しかし、財布を持った手首ごと落ちる、というのはシチュエーション的に可能なのでしょうか。どうもみくちゃにされたらその体勢から手首だけが切り落とせますか。それ以前に、あなたの言ったことは藍沢さんの言ったことと全く本質は一緒なのです。握力をなくして落とす。そんな回答は僕は求めていないんですよ。握力が失われない状況で、6方向からガードされた財布をどうやって落とせるのか。それが問題なのです。あなたは破天荒で素晴らしく頭の良い女性だ。しかし、あなたは少し自分の道を歩きすぎる。だから設定を把握していながらそれを破壊しようとする、それでは設定と私の趣旨が理解できなかったあなたの後輩とまったく変わりはないのですよ」
二「ご期待に添えない答えで申し訳ございません。では、このような答えはいかがでしょうか。私が持っていたのは財布であったが実は長財布ではなかった。それどころか、私の持っていたのはがまぐちだった。ああ、そうだったのか!私は長財布なんか持っていなかったんだ!今まで長財布を抱えていた私は私の幻想だったんだ!人間は幻想に生きてはならない、現実を見つめて生きていかなければ!ああ、私は今、もう一度生まれた!」
会「うわべだけですね、二ノ宮さん。それはあなたのキャラではない。それは山瀬さんのモノマネにすぎません。あなたと山瀬さんではキャラクターの構成要素が違う。あなたにそのキャラは見合わない。なぜならあなたは生粋のリアリストだからですよ」
二「…」
会「違いますか?」
課「…いかん。二ノ宮さんが」
藍「!?」
二「…確かに。安易に山瀬のまねごとをしてしまったのは落ち度かもしれませんが・・・それは・・・」
会「二ノ宮さん。パワーダウンしましたねえ。あなたの少し前の勢いはどこにいったんですか。昔のあなたならリアリストとしてのあなたのキャラをつきつけ、それでも僕の要求する答えを返してきたでしょう。ふふ、どうやらホスト通いをやめて精神的に守りに入ってしまったという噂は本当でしたね」
二「…関係ねーだろあたしの過去の趣味と今の依頼内容の返事は」
藍「あっ…」
課「ちょwwおまww」
会「はっはっは。そして二ノ宮さん、あなたの最大の、短気という弱点がそれなんです。もうあなたは僕の難題に答えることはできない。あなたの負けです。さあ、降参とお言いなさい。神楽坂さんが笑うのも仕方がありませんよ。そんなことだから結婚できないんだって」
二「あたしが結婚しねーのは彼氏に金がねえからだボケがァーッ!!!!!」
課「二ノ宮さん!やめなさい!やめるんだ!代わろう!保留にしてくれ!」
(ローレライ)
課「大変申し訳ありませんでした。私は二ノ宮の上司の猪元と申します」
会「ああ!いつぞやはどうもどうも。はっはっは。二ノ宮さんが暴れていますよ。どうにかしたほうがよろしい」
二「うわああああ!!神楽坂はどこだ!神楽坂はァーッ!!誰が行き遅れだぁ!!あの雌豚ァ横ッツラしばき回してやらぁ!!もう会場かぁーッ!!!」
藍「二ノ宮さん落ちついてください!」
二「山瀬ー!!山瀬ー!!今から呼ぶから来い!すぐ来い!頼む!新幹線乗って仙台から来い!!このォキチガイぶっ飛ばしてやってくれえーっ!!!」
藍「電話つながってません!つながってません二ノ宮さん!落ちついてください!」
課「して、今回はどのような?」
会「それでは課長さん、あなたは長財布をもっていらっしゃいますか?」
二「ふー、ふー、ふー」
藍「だいじょうぶですか」
二「あー落ちついた。くそー10代のときみたいなキレ方しちゃったよ」
藍「二ノ宮さん」
二「ああ、OKOK。もーだいじょうぶ。いけないいけない。はあ、あたしの負けだ。駄目だもうこいつは。山瀬じゃないと」
藍「…その、山瀬さんって方かもうひとりしかお相手できないんですよね?どうしてこんな人、会員にさせておくんですか」
二「あやちゃんそれは違うよ。どんな変人でも金が発生するなら汚い話、顧客なんだよ。山瀬はこいつから報酬を受け取ってきた。だからってあいつがいないからって切るのは違うと思うんだ。それはあたしたちの実力不足なんだ。どんな顧客に対しても満足のいく結果を残しリピートしてもらいお金を払ってもらう。それがあたしたちの仕事なんだよ。まあ、ごらんな。課長の手腕を見るさ。歓迎会の遅刻は、もう3人ともあきらめよう」
藍「…はい。わかりました」
課「てめえいい加減にしろこのイカレトンチキが!!俺たちぁこれから新入社員の歓迎会やんだよ!てめえの相手なんかしてらんねんだよ!山瀬はもう辞めたんだ、てめえみたいな社会不適応者なんか相手にしてられっか!!俺ぁ早く飲みたいんだよ!!早く新入社員に『猪元課長ってカッコイー
て言われてえんだよ!お前は今日限りで会員剥奪だ!電話も着信拒否だ!!もう二度とうちの会社にかけてくんじゃねえこのド変態が!!
ブチッ ツー ツー ツー
さあ、二ノ宮さん、あやちゃん、行こう。まだ間に合うよ」
二「…ああ、それでいいのか」
藍「…」
「二ノ宮さん、明日からうちの課で働いてもらうことになった新入社員を新人教育してほしいんだけど」
「あー?」
「あー?じゃなくて。珍しく新入社員入ってきたから。すごく真面目な子らしいから。新人研修して」
「別にいいんですけどあたしが新人研修したら世間一般の真面目な新入社員は翌日退社するんじゃないでしょうか」
「いや、別にそれならそうなってもかまわないから、とりあえず新人研修をしたという事実さえ成立すればそれで会社としては構わない」
「どういうことwww」
「これこれそうなってああいうことでどうなったらグッときてイエーイ。ここまでOK?」
「はい、だいたいわかりました。不明なことがあったら伺います」
「じゃあ藍沢さん、今から会員の方から人材派遣の問い合わせがあったときのシミュレーションをしましょう。レジュメの8ページを開いて、けれどその例文を読み合わせてもきっとイレギュラーな事態が多いから、最終的にはあなたのアドリブ力が試されると思うんだ。間違っていたら中断するから、やってみましょうか」
LuLuLuLuLuLu
「お電話ありがとうございます、多目的人材派遣のKI-TSU-NEスタッフ、担当の藍沢絢でございます」
「あっ、あのう、ふへへへへ、わたくし、そ、そちらの会員になりました者なんですけれども、ぐへへへへへ」
「…」
「あ、あのう、今日はぁ、そちらで人材派遣のスタッフのかたをぉ、お願いしたいんですぅ。ふえーっへっへっへ」
「…」
「…応対は。どうしたの」
「…あ、あの。すいません。ちょっとびっくりしちゃったものですから」
「いや、ここで中断するのはおかしい。ちょっと。いいかな。うーん。どう説明しよう。藍沢さん、あなたはストーカーとか精神病のひとと電話で会話をしたことはあるかなあ」
「す、すいません、それは、ありません」
「ちょっとここは譲れないラインだな。半分健常でない人間の電話と言うものを、まあ言い方を悪くすると例えば変質者との電話を相手を傷つけないよう、途中で機嫌を損ねないよう、なおかつ、相手側が依頼することに対して、つまりうちの会社にお金を払う意思を継続させたまま電話を終わらせるには、どんなアレな人が依頼主でも真摯に会話を成立させないといけないと思うんだ。ここまではわかる?」
「はい、そこまでは理解できます。いえ、ちょっと驚いただけなんです。もう一度お願いします。今度はちゃんと応対させていただきます」
「そう。じゃあ続けましょう。ええと、本日はそちらで人の依頼をしようとしてまして」
「…あれ、口調が」
「ごめん。飽きたんだ。我ながら気持ち悪いし。いいから続けよう。依頼をお願いしたいんですが、よろしいでしょうか」
「は、はい。かしこまりました。恐れ入りますが、お名前と会員番号をお伺いしてもよろしいでしょうか?」
「名前は二ノ宮優次で、会員番号は978番です」
「かしこまりました」
「あ、復唱しよう。そこは」
「はい。かしこまりました。会員番号978番の二ノ宮様ですね」
「ええ」
「それで、本日はどのようなご依頼でしょうか?」
「実はわたくし、妻を千葉に残して単身赴任しているところでして、恥ずかしながらホームシックにかかっているのです」
「なるほど」
「ああ、そこも復唱しようか」
「あ、はい。二ノ宮様は奥様を千葉に残し単身赴任していらっしゃる。そして、ホームシックにかかっているのですね」
「そうそう。で、やりとりはしているのですが電話している時間もあまりなく、妻がメール無精でして、そこのところをですね…それと、私は料理が全くできないので妻の手料理に飢えているのもあるんです。ここまでおかしいでしょうか」
「いいえ、おかいしとは思いません。奥様と電話する時間もなく、メール無精なのでやりとりにご不満と言うことでしょうか。そして、二ノ宮様はお料理に疎くて、奥様の手料理を召し上がりたいと思っていらっしゃる」
「そうなんです。で、まず最初にやりとりについてです。電話はまあ諦めていますが、メールはこれは『妻を装った誰か』でも構わないと思っているんです。で、頻度は1日1回でいいんですが、ある程度コアな新婚夫婦のような内容で、例えば『ああ~ん今日もひとりでさみしいよぉー、ゆうじくんとちゅっちゅしたいよぉ』のような感じの文章がいいです。でも、そこまでセクシャルになる必要はないです。妻はそこまで大っぴらじゃないので」
「…」
「ほら、どうした?止まっちゃだめだよ」
「奥様を装った誰かでもよいので、1日1回、新婚夫婦のような内容でメールのやりとりをするのですね」
「復唱しよう」
「…え、今しましたが」
「いや、じゃなくて、メールの要求された内容を復唱しようって」
「…あ、あの。もう一度お願いしてもいいでしょうか」
「『ああ~ん今日もひとりでさみしいよぉー、ゆうじくんとちゅっちゅしたいよぉ』」
「…」
「はやく」
「メールの、内容は…例えば、…『あーん今日も一人でさみしいよー、ゆうじくんとちゅっちゅしたいよー』…ですね」
「違う。『ああ~ん今日もひとりでさみしいよぉー、ゆうじくんとちゅっちゅしたいよぉ』だよ」
「…」
「復唱はお客様が言った通り一字一句間違えずに語尾のアクセントまでしっかりと!」
「『ああ~ん今日もひとりでさみしいよぉー、ゆうじくんとちゅっちゅしたいよぉ』ですね」
「はい。そうです」
「…すいません、二ノ宮さん、少しだけ休憩をいただいてもよろしいでしょうか。少しめまいがしてきました」
「別にいいよ。うーん。いや、気持ちはわかるんだあ。あたしも新入社員のころ同じ感じになったかもしれないしね。でもねえ藍沢さん、これは覚えていてほしいんだけど、お客様が言ったことをメモするじゃない。それは殴り書きでもいいんだけど。でも、その内容はどんなに字が汚くても、誤字脱字省略は一切なく、お客様が言った通りの口調とアクセントで繰り返してほしい。信用と言うものはそこから生まれるんだ」
「…そうなんでしょうか。いえ、お客様が言った通りの言葉は理解できるんですが、口調とアクセントまでは」
「いやいや。もしもこっちの派遣したメンバーがお客様の要求通りにできず、棒読みになってしまったらそこに不満と手違いが発生して、費用を全額支払えないと言いだすかもしれない。そういうクレームはとてもばかばかしいの。だって、それは電話交換手である私たちが原因の半分を担うんだからね」
「な、なるほど」
「でしょ?お客様はきっと勇気を出して発言することもある、台本をあらかじめ書いておく人もいるでしょう。ひょっとしたら夜中や明け方のテンションで恥ずかしい中二病の文章を用意した人もいるでしょう。でも、そこでお客様が望んでいることを馬鹿にしてはならない。そして、それを復唱する自分は冷静に、恥ずかしがってはならない。下手をするとあたしはお客様の要求を伺い、泣き声やあえぎ声をあげなくてはならないかもしれない。もし仮にその結果、課内で『二ノ宮がなんかテレフォンセックスしてる』と思われたとしても、それは仕事なんだよ。それは割り切って行こう」
「に、二ノ宮さんってすごい方なんですね」
「自分の限界はよく知ってるから。まあ今言ったのはあくまで最たる例。あたしの限界。これ以上は、シラフじゃ無理」
「…」
「もうちょっと休む?」
「い、いいえ、もう大丈夫です」
「じゃあやろう。それでですね、メールについてはそのような感じでやってほしいんですが、同じ、メールをしてくださる女性で結構なんです。その方にはまず最初に私の妻から、時間がかかってもよいので料理を習ってきてほしいんですよ。それで、料理を覚えて慣れたら私のところに来て、妻に習った料理を作っていただきたいのです」
「…メールをするのと同じ女性で、奥様より料理を習い、ある程度料理を覚えたら二ノ宮様のお住まいに出向させ、お料理をするのですね」
「はい。ですから、話は前後してしまいますが、最終的に私のウィークリーマンションに来てもらうのですから、妻と同じような背格好の女性がいいんですよ。ただ、『あくまでこの人は自分の妻ではない』ことは心に刻んでおきたいですし、間違いが起こってはおけないのでその女性には仮面舞踏会で使うようなヴェネチアンマスクをしていただきたいのです。いや、あるいはKKKの白頭巾のようなものでも構いません。能面も悪くない。最悪、紙袋をかぶってもらう、とかでも。あ、大丈夫です。目のところに穴は開けますから。でないと料理できませんもんね」
「…」
「復唱しよう?」
「…二ノ宮さん、真っ最中にすいません。本当にすいませんが、これはあくまで常軌を逸した場合の…これは、その設定は現実的にはありえないですよね?」
「ううん。こういう依頼はあたしは受けたことがある。だから例にした」
「あの、ちょっと待ってください。おかしいですよ。その人の言い分とかそういうのもそうですけど、だってこの方、奥様を通して会社のスタッフの女性に料理を教えるようにしたんですよね?会社にお金を払ってまで。問題になるに決まってるじゃないですか」
「いや、そりゃあたしも気になったから聞いたよ。『単身赴任中に奥様の料理を毎日食べたいからといって、スタッフとは言え女性がマンションに伺うのは、しかも奥様を通して、そのようなご依頼はご家庭の問題にはならないでしょうか』って。でも、いいって言われたから受けたよ」
「だって。そのあとのお客様の家庭は」
「そこまでは踏みいることはできないなあ」
「ちょっと待ってください、それ以前にこの依頼主の方は普通に生活していらっしゃる―」
「藍沢さん、そういうことじゃない。そういうことじゃない。うちの顧客に健常性と金の心配をしては、いけない。この会社に人材派遣を依頼する人は何か欠損してるから。うん。特に会員番号3ケタ前半の人たちは。『町田市にゴミ袋のことで金を払いたくないから月額630円で町田市以外のどこかに捨ててきてくれる業者替わりのスタッフを依頼したい。予算は月額630円のほかに別途20万まで』とか平気で言われるんだ。でも、その人たちを傷つけちゃいけないし、できることなら彼らの夢はかなえてあげないといけない。もちろん度を越しておかしいって思ったら言ってあげなきゃいけないけど。そういう企業理念だから。大丈夫。じきに慣れるから。自分がおかしくなるわけではないから。スレるかもしれないけど。あたしの真似をしてれば上手くいくし、出世も早いと思う。この部署に来てくれたんなら。この会社はそういう人たちがいなくならない限り大きくなり続けるから。頑張ろう。一緒に頑張ろう」
「二ノ宮さん、藍沢さんなんだけど胃痛がひどいから出勤できないって」
「あー」
「でも、治ったらちゃんと出勤するから二ノ宮さんによろしくって」
「…ほう」
「続きそうな子で良かったねえ」
…骨のあるやつも、いるなぁ」
「なんか言った?」
「いえいえ、なんか今日、骨がかゆいなあって」
フリーダイヤルにおつなぎします。しばらくお待ちください。
「お電話ありがとうございます、多目的人材派遣のKI-TSU-NEスタッフ、担当の二ノ宮優有でございます」
「お世話になっております、中根隆和と申します」
「あっ、中根様でしょうか、いつもありがとうございます。前回ご依頼していただきました『結婚式場にいきなりみすぼらしい男がやってきて騒ぎ立て、新郎が勇敢に撃退するがその矢先に新婦はその男がかつての恋人だったことに気づき、男の名前を一声呼ぶと男は万歳三唱をしてからその場を立ち去る』という寸劇はうまくいきましたでしょうか」
「はい、あれのおかげで式場では新郎がとても正義感があることで話が持ちきりになりましたし、新婦としてもトラブルはあったけれども誰しもの心に強く残る結婚式になった、とお互いに喜んでおります」
「それは良かったですね。私としましては新婦の親族が受ける印象が心配だったのですが、大丈夫でしたでしょうか」
「いいえ、彼女は彼女で若いころ遊んでいたことは両親はよくわかっていましたから、ああいうことが起こってもおかしくはなかった、と問題にはなりませんでした」
「本当ですか、お役に立てたようでほっといたしました」
「そして二ノ宮さん、今回も寸劇をしてくださる方々を依頼したいと思っているのです」
「本日もご依頼ということですね。誠にありがとうございます」
「恥ずかしながら、今回は私の身辺のトラブルが発端になっているのです」
「中根様の身辺のトラブルが原因なのですね」
「ええ、実は最近私、妻と折り合いが非常に悪く、離婚となる可能性があるのです」
「奥様と折り合いが悪いために離婚する可能性があるのですね」
「私にも非があるのはわかっています、わかってはいるんですが説得しても向こうも意固地なので和解までの道のりが遠いこと。今度、妻とそのことで真剣に談義する予定なのですがそのときのために二ノ宮さんにふたり、寸劇をしてくださる人の用意をしていただきたいのです」
「ふたり用意し、寸劇を行わせるのですね。ところで、諍いの原因は何なのでしょうか?」
「私の趣味に対する金のかけ方、が―」
「中根様、非常に申し上げづらいのですが前回の依頼内容だけでも12万強かかっているのですから、ここで弊社に依頼するのは火に油を注ぐ結果とはならないでしょうか」
「いいえ、それとこれは別腹です」
「別腹なのですね。かしこまりました」
「ええと」
「では、その内容と寸劇を行わせるスタッフについてお伺いしたいと思います」
「はい。今度、私が妻と話し合いを持つ機会、恐らくどこかのカフェになると思うのですが、話が煮詰まってきたころに私どもの隣のテーブルにいる学生服のカップルがケンカし始め、こちらの席で『離婚』というワードが出る直前にそのカップルが先に別れてしまった、という寸劇です」
「なるほど、流れとしては中根様ご夫妻の話し合いの隣の席に当社のスタッフを配置し、学生のカップルであると」
「いいえ、学生服ですが学生ではありません、私の予定では」
「…と、申されますと?」
「ブレザーを着ている男性は30代初め、女性は20代半ばでお願いしたいのです」
「中根様、仰っていることが少し私の理解を超えているのですが」
「いいえ、私の言った通りの解釈で構いません。制服に似つかわずのカップルを用意し、まあ内容は女性のほうが『ジーンズがくさい』とか『鼻毛が出てる』とか『一緒に食堂かたつむりを見に行ってくれない』のような内容ですね、男性の方は『うるせえ』と『金がない』の1点張り。ただ、男性の方のかばんは高級ブランド品、装着してるアクセサリーは目に見えてわかる高価なもの、ということで。あ、カフェでなくてもいいんですよ。少し高いレストランでもいいんです」
「中根様、軽くご意見なのですが、そういう企画物のAV的な配役を用意して茶番を行ったところで中根様の家庭のトラブルに一石を投じることができるとは到底思えないのですが」
「いいえ、離婚という結果になったとしてもその光景は私の心に強く残ることでしょう。横で行われている何か矛盾した学園ドラマが私の悲運を慰安してくれるならばそれだけでいいのです。希望的観測ですがその横で行われている不可思議現象に妻があきれ返り、『なんかもう離婚とかどうでもいいや』という気分にさせたならそれはそれで儲けもんではありませんか?」
「いやいや、それはねーよww」
「はい?」
「失礼いたしました、私の隣の席の者の声が入ってしまいました」
「ああそうでしたか、では、以上でお願い致します」
「中根様、私が簡素にこの依頼の見積もりをしましたが、15万をオーバーするのは確実なのですがそれはよろしいのでしょうか。この15万で奥様と温泉旅行にでも行ってプレゼントでもすれば少しは違うのではないでしょうか」
「いいえ、それとこれは別腹です」
「別腹なのですね。かしこまりました」
「15万なんて安いものです。公共の場で一種の羞恥プレイを押し付けるのだから、スタッフの方には臨時手当として倍額出しても私は平気ですよ。いえ、むしろ出しましょう」
「…ほう」
「来週の水曜夜でも大丈夫ですか?」
「時間的に問題はございません。ただ、こういうのが得意なスタッフの女性の方をよく知っているのですが、できれば顔が割れてしまうので話し合いの場所はこちらで「できない地域」を指定できないものでしょうか。20代半ばで演技力もありますし、高校生時代の制服も持っているので必ずお役にたてると思うのです」
「いいですねえ。ええ、私は別に、地域は問いません」
「では、こちらからスタッフを手配次第すぐにご連絡を差し上げます」
「わかりました。課長、お願いがあるんですが1週間ほど有給―」
「だめ」