前編はこちらから
「二ノ宮さん?二ノ宮さん?」
「おーい二ノ宮」
「二ノ宮さーん」
二「ちょ、ごめん、今あたしに話しかけないでくれるか。今、この依頼に真剣なんだ」
会「もしもーし」
二「なるほど、平内様は登山はご興味はないということですね。そして、現代のとある山がマリオのステージになったら面白いだろうと。そしてそれが新聞に載ったら指差して笑うに違いないということですね」
会「そういうことです。できますか?」
二「不可能ではありません。しかしながら、問題はこれにかかるコストです。これについて平内様がご希望する内容を全て反映させてしまっては、数百万ではきかないのは間違いありません。そのような高額なご依頼は、この電話番号からではお受けすることは難しいですし、平内様のご予算提示額によっては殆どお受けできかねるかと思うのです。平内様、このご依頼についておいくらご用意してくださるご予定なのでしょうか」
会「5万ぐらいかなあ」
断れ!断るんだ!
二「なるほど。5万円ということですね。それでは、その範囲内でどこまでできるか考察させていただきます」
会「あ、お願いしまーす」
「ごめんなさい、二ノ宮さんすっごい集中してて」
「ちょっと待とうか」
「二ノ宮さんがそんな真剣になる依頼なの?」
「さぞ、高額なんだろうな」
二「では平内様このような感じではいかがでしょうか。現実社会にそこまで介入してご予算内に収めるには困難を生じます。このようなのはいかがでしょう。あらかじめ平内様がご期待なさっている内容の新聞を、日付を入れずに用意しておきます。そして、当方でDVDを一本作成いたします。その内容は山道での歩行視点です。チャプターを変更すれば歩行する道筋が変わるようにし、ときには巨大なキノコが出てきたり、宙にブロックやコインが浮遊しています。地面には土管も用意し、それに入り込んで地下に行くチャプターも作成します。それを昔流行ったヴァーチャルヘルメットで視聴するのです」
会「えーでもそれって現実じゃないじゃないですか」
二「その通りです。しかし考えてみてください。これは、特許申請を視野に入れているのです」
会「特許申請?」
二「その通りです。このヴァーチャルマリオのDVDを作成し、コアな任天堂原理主義者たちにコマーシャルするのです。日本、いや世界のマリオ愛好家たちはこぞってこれを望むでしょう。まず5万と言う予算内ではDVDを作成するのが関の山。しかし、この特許をどこかに剰余するか販売し、商品化してしまうのです。すると、平内様の手元にはヴィヴァレッジやロイヤリティーが渡るのです。まさにこのビジネスはミクロ経済においてアウトソーシングでベンチャーでデリヴァティヴでライセンス的コアコンピタンスなあれになることは間違いありません。私はその間、ファンキーでキュートでポップなストラテジストとしてお電話でお手伝いいたします。そして手元に適当額が貯まったならば、最後平内様はそれを現実のものとして、当初の目的通り八ヶ岳に矢印看板を置くところから当社に依頼なさるというのはいかがでしょうか。つまり、これは平内様の壮大なご計画についての第一歩のご提供ということです」
会「…」
二「いかがでしょうか」
会「すばらしいですね。それでいきましょう」
二「本当ですか!ありがとうございます!それでは細かい予算運用についてご相談させていただきます」
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.| ./川\ |
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。┃祝┃。
゙ # ゚┃!┃; 。
; 。 ・┃大┃・ #
。 ;゙ #┃勝┃# 。
゙・# : ┃利┃。 ; 。
.;:# ゙。゚┃!┃゚ 。 #
; 。;; ゙.:。┗┯┛。 # : #
終わった。あたしは勝った。これがスキルアップというんだ。
山「よーお疲れ二ノ宮」
二「山瀬!?何してんのあんた!?」
山「いやー遊びに来たって言うか。30分前からずっといたんだけど」
あ「先ほどいらしたんですよ。二ノ宮さん、依頼の電話で忙しそうだったから。気付かなかったんですか?」
山「萩の月好きだろ。仙台銘菓」
二「…」
課「ところで随分長丁場だったね。今の依頼、いくら?」
二「え、ご、5万ですけど…」
課「5万ん!?あんだけ長電話してたったの5万!?何やってんの、仕事選びなよ!もっと美味しい依頼いくらでもかかってくるだろうに!」
あ「お具合悪いんですか?(´・ω・`)」
山「っていうか聞いてる限り俺が得意そうなのだったから代わってやってもよかったのに。そしたら3分で終わらしてやったのに。二ノ宮ー、いいんだって苦手な仕事は断って。言ったじゃん」
二「お、 お ま え ら」
LULULULULULU
二「は、はいお電話ありがとうございます。多目的人材派遣のKI-TSU-NEスタッフ、担当の二ノ宮優有が承ります」
会「もしもし、私は会員番号1223番の畑山です。山瀬さんはいますか?あのー実は私の働いてる近くのビル、隣のビルがもたれかかって来てるような気がして心配なんですよ。いや、別にもたれかかってはいないんですけど、なんかもたれかかってる気がするんですよ。ひょっとして胃もたれしてるのかもしれないから、どうにかして隣のビルをうちのビルから引き離したいんですが。予算は7万以内でお願いします」
二「は、はい。かしこまりました。私がお伺いいたします。山瀬は退職いたしましたので。それでは、ご依頼内容を細かくお伺いしたいと思います」
あ「あれ、二ノ宮さんが泣いてる(・ω・)」
山「たぶんあれは、最近、彼氏とうまくいってないな」
課「仕事熱心だねえ、感情を押し殺して業務優先なんて」
山「課長、萩の月食います?」
課「牛タンがよかったなあ」
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